マカの摂取量
マカはどれだけ摂取すればいいの?
滋養強壮や精力増進に効果を発揮し、サプリメントや乾燥粉末として販売されているマカ。
サプリメントでは説明書に書かれている摂取量を目安にすればいいのですが、乾燥マカ100%のマカ粉末では、1日にどれだけの量を摂取すればいいのか分かりません。
果たして、マカの適正摂取量はあるのでしょうか?
今回は、マカの摂取量についてお話します。
マカの適正摂取量
マカは原産国のペルーでは野菜として扱われ、本来適正分量というものはありません。
マカはペルーでもごく一部の地域でしか栽培されておらず、栽培地区では1週間に何キロものマカを摂取している場合もあります。
それで体調が悪くなった、という話はありません。
ペルーでは国民1人あたり、1日平均で20g程度のマカが消費されていると言われています。
また、ペルーのマカの研究機関であるラ・モリーナ国立農業大学の見解では、2~5gが1日の適正摂取量としています。
日本では、一般的に1,500~4,000mgが1日の適正摂取量とされています。
4,000mgだと、ティースプーンに1杯※1程度です。
※1 計る食材の種類にもよりますが、計量スプーン小さじ1杯は約5gに換算されます。
適正摂取量で補える栄養量
日本人に不足しがちなカルシウム、鉄、亜鉛を補給
では4,000mgで、どれくらいの栄養素を含有しているのでしょうか?
一般的に、日本人の食生活ではカルシウム、鉄、亜鉛が不足していると言われています。
これらの不足しがちな栄養素のうち、マカに豊富なカルシウム、鉄、亜鉛を4,000mgでどれだけ補えるのか見てみましょう。
下の表は、乾燥マカ4gあたりの各栄養素の含有量と、厚生労働省が定める2015年度版『日本人の食事摂取基準』の成人男子が1日に必要な推奨摂取量を比較したものです。
含有量(4g) | 摂取基準 | 割合 | |
---|---|---|---|
カルシウム | 18mg | 650mg | 3% |
鉄 | 1mg | 7.5mg | 13% |
亜鉛 | 0.5mg | 10mg | 5% |
日本人に不足しがちなミネラルを、わずかティースプーン1杯だけでも相当な量が補えます。
一方、不足しがちな栄養素は、やみくもに多く摂取すれば良いというものではありません。
カルシウム、鉄、亜鉛は過剰に摂取すると体に弊害があるので、摂取の上限も設けられています。
本来、これらのミネラルをはじめとした各種栄養素は、普段の食事で様々な食材から満遍なく補うのが理想的です。
しかし、加齢や体質などで食事の量が減ってしまうと、普段の食事では補えなくなります。
日本で販売されているマカは、サプリメントや乾燥させたマカの粉末がほとんどです。
乾燥させたマカ粉末だと、お茶や野菜ジュース、おかずの汁ものなどに溶かして摂取できるので、手軽に不足しがちなミネラルや各種アミノ酸などを補えます。
わずかな量でも脂肪が減らせる
ダイエットは、脂肪燃焼が不可欠です。
マカは体内でエネルギーを代謝※2する際に、補酵素として作用するビタミンB群が豊富です。
同じく、4,000mgでビタミンB群がどれだけ摂取できるか、成人男子が1日に必要な摂取基準と照らし合わせて見てみましょう。
含有量(4g) | 摂取基準 | 割合 | |
---|---|---|---|
ビタミンB1 | 0.04mg | 1.4mg | 3% |
ビタミンB2 | 3mg | 1.6mg | 188% |
ナイアシン | 1.4mg | 15mg | 9% |
ビタミンB1は主に糖質を、ビタミンB2は主に脂質を、ナイアシンは糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素をエネルギーに代謝する際に使用されます。
マカは脂肪を燃焼させるビタミンB2が豊富で、僅か4000mgでも1日に必要な摂取基準を摂取できます。
ビタミンB群は水溶性ビタミンで、過剰に摂取しても使われなければ尿と共に排泄されます。
マカなら、毎日わずかティースプーン1杯で脂肪燃焼効果を高められます。
※2 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質を持つ物質に変えること。
マカの摂取は少量から
前述したとおり、マカは本来野菜なので摂取基準は設けられていません。
しかし、人によってはマカが体質に合わず、体調を崩す場合もあります。
マカはアブラナ科の植物です。
ごく稀にですが、同じアブラナ科の食品であるワサビやキャベツ、菜種油などでアレルギー反応を起こす人もいます。
アブラナ科の食品でアレルギーを起こす場合は、マカでもアレルギー反応を起こす場合があります。
マカは滋養強壮や精力増進以外にも、生理不順や更年期障害の改善、自律神経やホルモンバランスの調整、生活習慣病の予防など様々な効果があります。
初めてマカを摂取する場合は、様子を見ながら少しずつ摂取し、徐々に自分の体にあった分量を摂取するようにしましょう。
まとめ
マカはペルーでは野菜として食されているので、本来適正摂取量はありません。
日本では一般的に1,500~4,000mgが適正摂取量と言われています。
健康補助食品として乾燥マカ粉末を摂取する場合、ティースプーン1杯でも日本人に不足しがちなミネラルのカルシウム、鉄、亜鉛をかなり補えます。
また、マカは脂肪燃焼効果のあるビタミンB2が豊富なので、ティースプーン1杯で1日に必要なビタミンB2を補えるので、ダイエット食として効果を発揮します。
滋養強壮目的以外に、加齢や体調で食が細くなってしまった方でも、マカは少量で普段の食事で不足しがちな栄養素を補える、健康維持に最適な食品です。