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国産のマカの話

国産のマカがあるのはなぜ?

滋養強壮や精力増進に効果があることで、近年国内消費が急上昇しているマカ。
マカは現在ペルー政府が輸出制限をしており、マカを入手するにはペルーが輸出を許可した乾燥粉末か、サプリメントがほとんどです。
しかし、ネットなどで検索すると、国産のマカという単語がしばしばヒットします。
輸出制限がされているマカで、どうして国産があるのでしょうか?
今回は、国産のマカについてお話します。

マカとは

マカは南米ペルー原産の、アブラナ科の植物です。
標高4,000~5,000mのアンデス高原の痩せた土地で、低酸素と強い紫外線、乾燥、昼夜の激しい寒暖差と、普通の植物では生存が難しい環境の中で育ちます。
しかも、乾燥させると7年間も保存ができるため、栽培できる食用植物が少ない高地で暮らすペルーの人々にとって、貴重な栄養源でした。
マカは栽培から収穫まで1年近くの歳月が掛かり、その間に大地の栄養分を根こそぎ吸収して育ちます。
そのため必須ミネラルをはじめ、ビタミンB群や各種アミノ酸を豊富に含有します。
この栄養価の高さから、現地ではスタミナ食としてばかりではなく、薬用のハーブとしても用いられています。
現在では、世界中でその健康効果が知られ、需要が急増している健康食品の一つです。

マカは輸出制限がある

現在、その高い健康効果からマカは世界中で愛好者が存在し、その需要は年々増えています。
産業の少ないペルーでは、外貨を獲得できる有望な農産物としてマカに輸出制限を設けています。
海外でマカが栽培されないようにするため、現在マカの種子や主食部である根茎部をそのまま海外に持ち出すことを禁止しています。
輸出する場合は、現地でサプリメントなどに加工するか、主食部である根茎部を乾燥させ粉状に加工する必要があります。
ではなぜ、国内でマカが栽培されているのでしょうか?

国産のマカは輸出制限前に得た種子から栽培

マカが日本に紹介されたのは『国際花と緑の博覧会』

長いあいだマカはペルーのごくわずかな地域でしか栽培されていない植物でした
マカの高い健康効果が海外で知られるようになったのは1980年代のことで、それはアメリカなどの健康マニアや医療関係者の間だけのことでした。
日本にマカが初めて紹介されたのは、1990年に大阪で開催された『国際花と緑の博覧会』でのことです。
ちょうどその頃、ペルーは財政的に破綻寸前で、南米の日系人としては初のアルベルト・フジモリ氏が改革を掲げ大統領に当選し、産業の育成に着手していました。
彼の前職は、アンデス農業生物資源研究所の所長です。
その後任が、秋田大学を卒業して南米に渡った塩田哲夫氏です。

マカの輸出制限は2003年から

当時のマカは、まだ世界の市場に向けて情報を発信し始めたばかりでした。
『国際花と緑の博覧会』に参加した塩田氏は、マカの栽培法や普及のために日本の研究機関や各種団体にマカの種を提供していました。
現在日本で栽培されているマカは、当時提供されたマカの種子を研究し栽培に結びつけた賜物です。
その後、2000年代になると世界中でマカの健康効果が知られるようになり、ペルー国内でも栽培量が増加。
2003年に外貨獲得の手段と、国内産業育成のためにマカの種子や生きた株の持ち出しを禁止しました。
現在ではペルーの輸出用農産物の主要な柱の一つとして、ペルー経済を支えています。

日本でのマカの栽培

マカは標高4,000~5,000mの低酸素と乾燥、昼夜の寒暖差の激しい自然環境に適応した植物です。
一方、日本は標高4000m以上の山はなく、しかも雨の多い気候なのでマカの栽培には本来適しません。
そのため、長い間マカの栽培は成功しませんでした。
しかし、ある研究家が20年もの歳月をかけ、品種改良や栽培に適した土壌の研究など試行錯誤した結果、日本でマカの栽培に成功しました。
ペルー政府が輸出制限をして希少だと宣伝されているのに、国産のマカが存在しているのは、このような経緯があったからです。

国産マカの栄養素

同じ植物でも、栽培される場所や環境によって含有される栄養素も異なります。
南米ペルー原産と国産のマカでは、含有される栄養素にどのような違いがあるのでしょうか?

第一に、ペルー産のマカに比べアミノ酸の含有量が2倍近く向上しています。
特に疲労回復効果のあるグルタミン酸、筋肉増強や精力増進に高い効果を発揮するアルギニン、美肌効果と骨の強化をもたらすコラーゲンの主成分のリジンやプロリンなどの含有量が増加しています。
また、体内でたんぱく質を合成する際に必要なアミノ酸ではありませんが、神経を安定させる効果のある天然アミノ酸のギャバを含有し、これはペルー産のマカにはありません。

第二に、マカの有効成分で強い解毒作用が有り、WHO(世界保健機関)もその効果を認めるグルコシノレートも、ペルー産に比べ倍以上の含有量があります。

一方で、育つ土壌や栽培期間の関係で、必須ミネラルの含有量はペルー産に比べ相対的に低くなっています。
特に、日本人に不足しがちな鉄や亜鉛の含有量がペルー産に比べ半分以下になっているので、ミネラルの補給を目的とした場合は、国産のマカは不向きと言えます。

国産のマカの流通

国産のマカは流通量が少なく、入手するにはペルー産のマカと同様にサプリメントや乾燥粉末に加工されて販売されています。
また、価格もペルー産に比べ倍近くします。

国内のマカの需要は今後も伸びていくことが予想されています。
その需要に応えるように、国産のマカの生産も増えつつあります。
しかし、海外製の商品はどうしても安全面に心配があるという方や、アミノ酸やマカの有効成分であるグルコシノレートを効率的に摂取したい方にとっては一つの選択肢と言えるでしょう。
また、今後国内でマカの生産が伸びるようであれば、ペルーと同じように生のマカを入手できるようになるかもしれません。

まとめ

南米原産のマカは、現在ペルー政府が種子や生きた株の輸出を禁止していますが、禁止処置以前に入手した種子を用いて、国内でも流通量が少ないながら、マカが栽培されています。
国内のマカは、マカの有効成分であるグルコシノレートや、滋養強壮成分であるグルタミン酸、アルギニン、リジン、チロシンなどの各種アミノ酸がペルー産よりも豊富です。
しかも、ペルー産には無い精神安定効果のある天然アミノ酸のギャバも含有しています。
一方、必須ミネラルの含有量はペルー産に比べ相対的に少ない傾向があります。
価格はペルー産に比べ倍近くしますが、アミノ酸やグルコシノレートの効果を効率的に摂取したい場合や、外国産の商品だと安全面で心配がある方には、国産のマカは最適です。

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