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歴史で見るマカの記録

マカの歴史について知ろう

滋養強壮や精力増進に効果があるとして、現在人気が拡大しているマカ。
一昔前まではあまり知られた存在ではありませんでしたが、現在ではサプリメントや健康食材などで多く目にするようになりました。
ところで、マカはいつごろから人々に認知され、健康食品として採用されるようになったのでしょうか?
今回は、マカの健康食品としての歴史についてお話します。

マカとは

マカは、南米ペルー原産のアブラナ科の植物で、食用とするのはカブの形に似た根茎部です。
マカは、標高4000~5000m、強力な紫外線と昼夜の温度差、痩せた酸性土壌という、植物にとっては過酷な環境にも耐えて育つため、アンデス高原に住む人々には貴重な食料品です。
そのような過酷な自然環境にも関わらず、マカはビタミンや各種アミノ酸、必須ミネラルが豊富で、古くから食料品としてばかりではなく、薬草としても用いられています。
現在でも、マカはペルーの家庭料理でごく普通に料理に使用される根野菜です。

古代のマカの歴史

考古学上のマカ

マカの原産地である南米ペルーのアンデス高原に人々が定住し始めたのは、紀元前1000年頃に成立したチャビン文化がはじめとされています。
以後、スペイン人によって古代インカ帝国が滅亡するまで、いくつかの文明が興亡を繰り返しましたが、いずれの文明も文字を持たない文明でした。
マカがアンデス高原で栽培されるようになったのは、考古学的な検証から、今から2,000年前と想定されています。
標高4,000~5,000mの高地では、育つ植物や食料は限られます。
当時の人々は現地に自生するマカを食べた際に、非常に高いエネルギーを得られたため、次第に栽培されるようになったと考えられています。

文献上のマカ

マカが文献として登場するのは、16世紀にスペイン人のピサロがインカ帝国を滅亡させて以降のことです。
当時のスペイン人たちは現地の様々な事象を文章に残していますが、当時はマカという名称は無く、何かの植物の「根」と認知されています。
1549年の文献には、スペインから輸入した牛の飼料として、マカと思われる植物が使用されていたことが伺えます。
1553年の文献には、現地の人々がマカと思われる根を薬として用いていたという報告があります。
1572年の文献には、マカと思われる根が人々の間で物々交換の交易品として使用されているという報告があります。
さらに、1550~1570年の20年間に、毎年9tのマカが現地の人々の間で消費されていたという報告もあります。

伝承上のマカ

また、伝承によると、当時の現地人の間ではマカは人間・動物に関わらず不妊治療に効果がある薬と考えられていたといいます。
スペイン人がインカ帝国を征服した際に、移動手段として用いたのが馬です。
当時の南米には馬は存在せず、馬を増やすには繁殖が必要でした。
しかし、アンデス高地の過酷な自然環境に馬が順応できず、繁殖が上手くいきませんでした。
原住民の中にはスペイン人の圧倒的な武力の前に降参し、スペイン人に協力する者も現れます。
その中に、馬にマカを与えるように勧める者がいました。
原住民の勧め通りに馬にマカを与えると、馬は元気を取り戻し、繁殖力も回復、馬の数も増えインカ帝国征服の足掛かりになったとも言われています。
他にも、征服者のスペイン人と戦う兵士たちに、勇気と活力を与えるためマカが振舞われたという記録もあります。

学術的なマカの歴史

1653年の宣教師によるレポートで、ようやくマカの薬効について触れられます。
その中で、食料の少ないアンデス高原で、非常に栄養価が高い食品であることが報告されています。
マカが植物として特別な種であることが認められたのはさらに時代が下り1843年のことで、「Lepedium Meyenii, Walp」という学術名があてがわれました。
そしてマカの根茎の栄養について述べられるようになったのは、ようやく20世紀に入ってからです。

健康食品としてのマカの歴史

マカが国際的に初めて市場に紹介されるのは、さらに時代が下って1964年のことです。
しかし、栄養価がどんなに高くとも当時の国際市場で受容される食品ではなく、1980年代にはペルー国内のマカの生産量は最低を記録します。
しかし、1990年代になるとペルー初の日系大統領であるアルベルト・フジモリ氏が就任。
当時のペルーは経済政策の失敗からハイパーインフレに陥り、国家破綻寸前まで追い詰められていました。
前職が国立農業大学の総学長だった彼は、ペルー特産の栄養価が高いマカを海外に積極的にアピールし、産業の柱にしようと企てます。
少量でも多くの栄養素を摂取できるマカは、海外の医師たちや健康志向の高い人々に次第に認知されようになりました。

また、日本でも1990年に大阪で開催された『国際花と緑の博覧会』で初めて紹介され、さらに、1998年に当時大統領に就任していたフジモリ氏が来日しマカを紹介しています。
このようにしてマカの認知度と需要は拡大し、2000~2010年までの10年間で、マカの生産量は5倍にまで増大しました。
現在では、ペルー政府の外貨獲得手段の大きな柱の一つとなっています。

現在のマカ

マカが2000年もの長きに渡りペルーの人々に食されてきたのは、アンデス高原の厳しい環境で育つ貴重な食料品としてだけではなく、その栄養価の高さからも伺い知れます。
マカの主成分はジャガイモと同じ炭水化物のデンプンですが、私たちの体の組織を作るアミノ酸も非常に豊富です。
また、摂取した栄養素をエネルギーに変えるビタミンB群も豊富に含まれています。
さらに、1年近く大地の栄養素を吸収して育つため、鉄、亜鉛、カルシウム、カリウム、銅、セレンなど、私たち日本人の食生活で不足しがちな必須ミネラルも豊富です。
他にも、WHO(世界保健機関)が注目するファイトケミカル※1であるグルコシノレートを豊富に含有しています。

ペルーの人たちは今でも、健康維持のために毎日平均で20gほどの乾燥マカを食べます。
このように僅かな量でも健康効果を発揮するマカは、現在健康王国のアメリカを始め、日本やヨーロッパでも愛好者が年々増えています。

※1 ファイトケミカルとは植物特有の成分で、生体の維持には必要ないが、継続して摂取することで体に何かしらの効果をもたらす栄養素のこと。

まとめ

マカは今から2000年前に、アンデス高原で貴重な食料品としての栽培が始まりました。
16世紀、スペイン人が古代インカ帝国を亡ぼす頃には人々の間で薬効が知られ、戦闘の際に戦士に与える強壮の食品や交易品として使用されていました。
マカの栄養素や学術的な研究が始まったのはほんの200年前のことで、さら世界的に認知されるようになったのは1990年代になってからです。
マカはビタミンやアミノ酸、必須ミネラルが豊富で、滋養強壮や性機能改善、疲労回復など様々な効果を発揮します。
2000年もの長きに渡りペルーの人々の健康を支えてきたマカを毎日少しずつ摂取することで、元気で疲れ知らずの生活が送れるようになります。

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