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マカと高麗人参を一緒に摂っていい?(マカと高麗人参)

マカと高麗人参の相性は?

古くから、滋養強壮に効果がある高級な漢方薬として知られている高麗人参。
漢方の世界では、毎日摂取すると病が改善する補薬に分類され、様々な病に効く万能薬として珍重されます。
一方で、南米原産のマカも、高麗人参と同じく根茎部を用い、古代インカの時代から薬用ハーブとしても用いられていた健康食品です。
同じ薬として使用されるマカと高麗人参を一緒に摂取すると、どのような効果があるのでしょうか?
今回は、マカと高麗人参の効果についてお話します。

高麗人参とは

高麗人参は、正式名をオタネニンジンといい、ウコギ科の多年草です。
同じ人参でも、私たちが普段野菜として食べている人参はセリ科の植物なので、全く別の種です。
原産地は中国の遼東半島から朝鮮半島にかけてで、中国東北部やロシア沿岸まで自生しています。
私たちが薬用や食用として用いるのは、高麗人参の根の部分です。
人参と呼ばれるのは、地下茎、主根、支根、細根がバランスよく育つと人の形に見えるからです。

人参と高麗人参の違い

「人参」はそもそも、古くから漢方薬として珍重された高麗人参を指す言葉でした。
しかし、江戸時代に私たちが普段野菜として食べる人参の「胡蘿葡(こらふ)」が伝来すると、漢方薬の人参と形が似ていることから、「せりにんじん」と呼ばれ流通するようになりました。
せりにんじんは栽培が簡単なので、次第に庶民の野菜として親しまれるようになりました。
いつの間にか、せりにんじんの「せり」が消え、胡蘿葡の方が人参と呼ばれるようになったのです。
逆に、漢方薬として使用していた人参をあらためて朝鮮人参と呼ぶようになり、戦後は輸入先が韓国になったので、北朝鮮と区別するために「高麗人参」と呼ぶようになりました。

高麗人参の栽培

高麗人参は多年草の植物で、その栽培には最長6年もの歳月が必要です。
花が咲くのが3年目で、この間の根には薬用成分がほとんどありません。
4年目でようやく根に有用成分が濃くなり、最大で6年間育てます。
6年目以降になると、有用成分のある根の表皮が劣化するので、逆に有効成分が減少してしまいます。
そのため、漢方薬として用いるのは4年目からで、6年目の高麗人参が最も栄養価が高く、貴重品として6年根と呼ばれます。
一度、6年根を育てると、畑の養分を根こそぎ吸収してしまうため、10年以上も畑を寝かせる必要があります。

高麗人参の分類

高麗人参は水参、白参、紅参の3種類に大別されます。
(1)水参
畑から掘り起こしたままの生の高麗人参で、家庭料理に使用されます。

(2)白参
天日か熱風で乾燥して、水分量を12%以下にした高麗人参です。
基本的に、4年目で収穫した高麗人参が使用されます。

(3)紅参
蒸気で蒸したあと、水分量が14%以下になるまで自然乾燥させたものです。
この乾燥法で、高麗人参の有用成分であるサポニンの量が大幅に向上します。
紅参は高級品なので、6年根の高麗人参が使用されます。

高麗人参の栄養素

高麗人参の成分

高麗人参は植物の根なので、ブドウ糖が豊富です。
また、アミノ酸も多く、特にアルギニンが多いことで知られています。
ビタミン類ではビタミンB1、B2、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB12など、ビタミン群が豊富です。
これらの栄養素は一次代謝産物といい、私たち人間も含め生命を維持していくために必要な栄養素です。

しかし、高麗人参が古くから漢方薬として重宝されたのは、継続して摂取することで効果を発揮する、植物特有の二次代謝産物が豊富なためです。
高麗人参に豊富に含まれている二次代謝産物が、抗酸化物質のサポニンです。
サポニンは大豆などにも含まれる成分ですが、高麗人参に含まれるサポニンを特にジンセノサイドと言います。

ジンセノサイドとは

ジンセノサイドは高麗人参の根の部分にあり、全体の4%がジンセノサイドです。
ジンノセサイドはステロイドサポニンという化合物に分類され、さらにパナキサジオール類とパナキサトリオール類に分類されます。
このジンセノサイドは化学的な実験でも、人体に様々な効果があることが立証され、現代の医薬品にも使用されています。
高麗人参は、このジンセノサイドを30種類以上含有しており、それぞれのジンセノサイドが体に及ぼす作用が異なります。
高麗人参が中国最古の漢方書と呼ばれる『神農本草経』で、最高の薬として評価されているのも、このジンセノサイドの効果によるものです。

高麗人参の効果

高麗人参は、古くから高級漢方薬として使用されていた生薬です。
健胃強壮、疲労回復、鎮静、血糖調整、血圧調整などに効果があるとされます。
一方で、人によっては、興奮や下痢、皮疹、不眠、高血圧などを引き起こします。

このような作用があるのは、ジンセノサイドが自律神経に働きかけるためです。
自律神経は、私たちの意思ではコントロールできない生理現象を、正常に保つ役割のある器官です。
高麗人参のジンノセサイドは2系統があり、一系統のジンセノサイドは自律神経に対し抑制的に、もう一系統のジンセノサイドは興奮的に作用します。
生薬である高麗人参に、どのジンセノサイドが多く含まれているかは、栽培地の条件ごとに異なるので分かりません。
高麗人参を摂取して体に不具合を起こした場合は、体質が合わないため、摂取を控えたほうが賢明です。

マカと高麗人参の相乗効果

マカは、高麗人参と同様に根茎部を食用とするアブラナ科の植物で、原産国の南米ペルーでは古くから薬としても用いられてきた健康食品です。
マカは、標高4,000~5,000mの高地で約1年もの歳月を掛けて育ち、その間に大地のミネラルや養分を吸収して育つため、高麗人参と同様に連作はできません。
また、高麗人参と同様にビタミンB群や各種アミノ酸、必須ミネラルが豊富で、二次代謝産物であるグルコシノレートと呼ばれる成分も含有しています。
同じ薬としても用いられる、根野菜のマカと高麗人参を一緒に摂ると、
(1)低血圧改善
(2)疲労回復
(3)糖尿病予防
(4)免疫力向上
(5)認知症予防
(6)性機能改善
(7)美肌効果
などに効果を発揮します。

低血圧改善

低血圧は、自律神経である交感神経と副交感神経が上手く機能しないのが一つの要因です。
活動を司る交感神経が優位に働くと血圧が上昇し、休息を司る副交感神経が優位に働くと血圧が下がります。
高麗人参のサポニンであるジンセノサイドは、自律神経に働きかけ、相対的に血圧を上げる効果があります。

マカには、自律神経を整える作用のある、必須ミネラルの亜鉛が豊富です。
亜鉛は神経伝達物質を体内で生産する際に必要な栄養素で、亜鉛が不足すると自律神経などの神経系の機能が低下します。
乾燥マカ100g中に亜鉛は12mg存在し、これは成人男子が1日に必要な摂取基準の120%に相当します。
マカと高麗人参を一緒に摂ると、自律神経の働きが正常化し、低血圧が改善します。

疲労回復

ジンセノサイドで血流を改善

疲労は、体内に溜まった老廃物や二酸化炭素を処理できないために発生します。
体の各細胞で生産された老廃物や二酸化炭素は、血液で肝臓や肺に運ばれます。
血液の循環が悪いと、老廃物や二酸化炭素の回収が遅れ、疲労が蓄積しやすくなります。
この血液の循環も、自律神経が司っています。
高麗人参のサポニンであるジンセノサイドは、自律神経に働きかけ血流を良くするばかりではなく、ドロドロの血液の原因となる血小板の凝縮を抑制する作用もあります。

マカのアルギニンとアスパラギン酸で疲労回復

一方、マカは疲労回復のエネルギーを生産する肝臓を活性化する、非必須アミノ酸のアルギニンとアスパラギン酸が豊富です。
肝臓はエネルギーの生産と共に解毒の役割も担い、体内で発生する有害なアンモニアの処理も肝臓で行われます。
アンモニアは肝臓にある尿素回路に取り込まれ、無害な尿素に代謝※1され、尿と共に排泄されます。
しかし、ストレスや加齢などで肝機能が衰えると、アンモニアの処理が間に合わなくなります。
その結果、アンモニアの毒素により肝臓でエネルギーを生産する肝細胞内のミトコンドリアの活動が低下します。
これが、疲労回復が遅れる原因です。

※1 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、違う性質を持つ物質に変えること。

アルギニンとアスパラギン酸は、この尿素回路に必要不可欠な栄養素で、マカで摂取すると尿素回路が活性化し、アンモニアの処理能力が向上します。
肝臓に溜まったアンモニアが処理されると、エネルギーを生産するミトコンドリアも活性化するので、エネルギーの生産力が向上し、疲労が回復します。

マカと高麗人参のビタミンB群でエネルギーを生産

肝臓でエネルギーを生産する際に酵素として作用するのが、高麗人参とマカに豊富なビタミンB群です。
高麗人参やマカに豊富なビタミンB1は主に糖質を、ビタミンB2は主に脂質を、その他のビタミンB群は糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素を代謝してエネルギーに変換します。
高麗人参やマカでビタミンB群を摂取すると、肝臓でのエネルギー生産がスムーズになるので、疲労回復が早まります。

糖尿病予防

ラットを使ったいくつかの実験では、高麗人参特有の成分であるジンセノサイドを投与すると血糖値が下がり、インスリンの感受性が高まる結果が出ています。
インスリンは体の各細胞に働きかけ、食事で糖分が満ちている血液から糖を吸収するように命令するシグナルとなるホルモンです。
インスリンの分泌も、自律神経を司る視床下部から命令が出ています。

マカに豊富な亜鉛は、インスリンの生産を行う膵臓のランゲルハンス島のβ細胞内に多く存在する成分で、インスリンの合成を促進する作用があります。
マカと高麗人参を一緒に摂ると、血糖値を下げるインスリンの分泌が増えるので、糖尿病を予防できます。

免疫力の向上

高麗人参のサポニンは、免疫系で腫瘍細胞やウィルスの攻撃を行うNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化する作用があります。
NK細胞は、ウィルスに感染した細胞や、DNAの損傷で本来の機能を持たない細胞を破壊する機能がありますが、加齢と共に減少する傾向があります。

マカに豊富な非必須アミノ酸のグルタミン酸は、血液中のアンモニアと結合するとグルタミンとなります。
同じ免疫細胞であるリンパ球やマクロファージ、好中球などはグルタミンを餌とするので、免疫細胞の活性化や増殖を手助けします。
マカと高麗人参を一緒に摂取すると、免疫細胞が活性化し、病気になりにくい体を作れます。

認知症予防

高麗人参のジンセノサイドの中にはPPDと命名された成分があり、神経の再生や記録に関する諸症状の改善の効果を期待されている物質です。
高麗人参を使ったいくつかの実験では、アルツハイマーや認知力に対する有効性が示唆されています。

マカは、脳内で記憶の書き込みを司る海馬で、神経伝達物質として作用する亜鉛とカルシウムが豊富です。
海馬は、情報を一時的に記憶し、その記憶が今後必要か不必要かを判断する器官で、長く留まった記憶のみを大脳に書き込みます。
亜鉛やカルシウムが海馬で不足すると、一時的な記録の保持が難しくなり、大脳へ記憶されなくなり、認知症を発症します。
マカと高麗人参を一緒に摂取すると、記録力が向上し、認知症を予防できます。

性機能改善

高麗人参は、古くから精力増強に効果のある漢方薬としても用いられていました。
韓国を中心に世界各国で二重盲検クロスオーバー無作為プラセボ比較試験※2が行われ、ED(勃起不全)をはじめとし、男女ともに性機能の改善が認められたとの報告があります。
EDは、陰茎の海綿体を組織する毛細血管に血流が十分に送られないために起こる病気です。
また、性機能は主に自律神経を司る視床下部から分泌される性腺刺激ホルモンの影響下にあるので、高麗人参のジンセノサイドが大きく関わっています。

※2 二重盲検クロスオーバー無作為プラセボ比較試験とは、被験者を2グループに分け、一方には検査対象となる成分を配合した薬を、もう一方にはその成分が入っていない薬を与え効果を測定するもので、検査側もどちらのグループに検査対象の成分が与えられているか分からない状態で測定する実験のこと。

マカも、男女共に性機能を向上させる効果があります。
マカに豊富な亜鉛は別名「セックスミネラル」と呼ばれ、精巣や卵巣に多く存在し、精ホルモンなどの各種分泌物の生成や、精子や卵子の生産に深く関与します。
また、マカのアルギニンは成長ホルモンの分泌を促進する作用があり、脳の視床下部に働きかけるので、同じ視床下部から分泌される性腺刺激ホルモンの分泌を活性化します。
さらにアルギニンは、勃起の際に海綿体に血液を送り込むために、血管を広げる一酸化窒素を作る際にも使用されるので、ED改善に効果を発揮します。
マカと高麗人参は、性機能改善に非常に相性が良い関係です。

美肌効果

高麗人参のサポニンは、活性酸素※3を除去する抗酸化物質として作用します。
そのため、紫外線で発生する活性酸素から身を守るために生産されるシミを除去する効果があります。
また、サポニンは血流改善の効果があるので、肌まで栄養が行き渡るため、肌の健康を保つ効果があります。

※3 活性酸素とは、電子が欠損した、物質として不安定な酸素のこと。
他の物質と結合して物質としての安定化を図るため、普通の酸素に比べ化学反応が早い性質があります。

マカは、体内で生産され活性酸素を除去するSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の材料になる亜鉛や銅、マンガンなどの必須ミネラルが豊富です。
また、亜鉛は肌の新陳代謝※4を活性化するので、素肌を若々しく保てます。
さらにマカは、肌の潤い成分コラーゲンの原料となるグリシン、アラニン、プロリン、アルギニン、アスパラギン酸などのアミノ酸も豊富です。
マカと高麗人参を一緒に摂取すると、美肌効果が高まります。

※4 新陳代謝とは、古い細胞を分解し、細胞分裂で新しい細胞に入れ替えることで、組織の機能を維持する生理現象のこと。

まとめ

高麗人参は、古代から薬効が知られた漢方薬です。
高麗人参は全体の4%がサポニンで、高麗人参のサポニンを特にジンセノサイドと呼び、30種類以上ものジンセノサイドが高麗人参の中に存在しています。
ジンセノサイドは自律神経に働きかけ、各ジンセノサイドで独立した作用を持つため、高麗人参1つで様々な効果を発揮します。

マカと高麗人参を一緒に摂ると、自律神経の改善により、血流が正常化し、疲労回復や糖尿病改善、免疫力向上、性機能の改善、美肌効果などを発揮します。
また、ジンセノサイドの中には神経細胞の再生効果が期待されるものもあり、マカの亜鉛やカルシウムを補うことで認知症の予防もできます。
マカも高麗人参も、毎日つづけて摂取することで体質を改善する健康食品です。
マカと高麗人参の併用で、健康的な肉体を手に入れてください。

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