マカで美肌を実現（マカの美肌効果）
マカで根本的な美肌を実現
肌のお手入れには、化粧品などで表皮の汚れを落とし、外部から肌の潤い成分などを補うことが多いと思います。しかし、これは対処療法で、美肌を根本的に改善するものではありません。
本来の美肌を手に入れるには、体の機能を改善し、肌の健康を保つ栄養素を摂取する必要があります。
マカは体の機能を改善し、美肌を保つために必要な各種栄養素を豊富に含有しています。
今回は、マカと美肌の関係についてお話します。
女性の肌と性ホルモン
エストロゲンとプロゲステロンの関係
女性の肌の健康には、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが大きく関わっています。エストロゲンは肌の新陳代謝※1に、プロゲステロンは皮脂の分泌に関与しています。
女性ホルモンのプロゲステロンとエストロゲンは、相関関係があります。
更年期障害やストレスなどでエストロゲンの分泌が乱れると、プロゲステロンの分泌も乱れるので、様々な肌のトラブルが増えるようになります。
※1 新陳代謝とは、古い細胞を分解し、細胞分裂で新しい細胞に入れ替えることで、組織の機能を保つ生理現象のこと。
マカとエストロゲンの関係
マカは植物エストロゲンのフィトエストロゲンを含有しています。フィトエストロゲンは、分子構造がエストロゲンと似ており、食物で摂取すると細胞にあるエストロゲンの受容体と結合し、エストロゲンと同様の作用を引き起こします。
マカでフィトエストロゲンを摂取すると、更年期やストレスで減少したエストロゲンの代用となるので、プロゲステロンの分泌も安定化し、肌のトラブルが改善します。
マカの栄養素と美肌効果の関係
マカはフィトエストロゲン以外にも、肌の健康を守るために必要なビタミン、各種アミノ酸、必須ミネラルが豊富です。マカを摂取すると肌の様々な組織や機能に作用し、美肌が実現できます。
マカのどのような栄養素が関与するのか、詳しく見てみましょう。
ターンオオーバーを正常化し若々しい肌を実現する
ターンオーバーとは
ターンオーバーとは、肌の新陳代謝の周期を表す言葉です。肌の本来の役目は、紫外線や乾燥、温度差、病原体などから体の内部の組織を守ることです。
そのため、他の器官に比べ劣化が激しく、新陳代謝で常に新しい組織に入れ替える必要があります。
しかし、肌の新陳代謝は早ければ早い程よいわけではありません。
表皮を守る角質層を作るには、それなりに時間が掛かり、角質が未成熟では肌を守れず、逆に古い角質がいつまでも残ってしまうとごわついた肌になってしまいます。
マカの栄養素で肌の新陳代謝を正常化
エストロゲンは肌の新陳代謝に関与しているホルモンです。エストロゲンは、肌や子宮内膜などの細胞分裂を促進する作用があります。
更年期やストレスでエストロゲンの分泌が減ると、肌の新陳代謝が低下し、ターンオーバーが正常に行われなくなります。
マカのフィトエストロゲンは、分泌が減ったエストロゲンの代役となるので肌の新陳代謝が活性化します。
また、細胞分裂にはたんぱく質の合成を促す成長ホルモンの分泌が必要です。
マカに豊富な非必須アミノ酸のアルギニンは、成長ホルモンの分泌を促進する作用があります。
さらに、細胞分裂を正常に行うには、必須ミネラルの亜鉛が必要です。
マカは亜鉛も豊富で、乾燥マカ100gあたり12mg含有しています。
これは成人女性が1日に必要な摂取基準の150％に相当します。
マカを摂取すると、肌のターンオーバーが正常化し、肌の健康を保てます。
コラーゲンで潤いある肌を作る
コラーゲンは、肌の潤いや弾力を保つ成分です。肌の保湿成分のコラーゲンの生成には、グリシン、アラニン、プロリン、アルギニン、アスパラギン酸など、各種アミノ酸と、必須ミネラルの鉄が必要です。
マカには、これらの各種アミノ酸と鉄が豊富です。
特に、非必須アミノ酸のグリシンは、コラーゲンの1/3を占める成分なので積極的に取りたい栄養素です。
また、コラーゲンの維持には、必須ミネラルの亜鉛が重要な役割を担っています。
亜鉛は日本人の食生活で不足しがちな栄養素なので、マカのように亜鉛が豊富な食品で積極的に摂ることをお勧めします。
皮脂で肌を乾燥から守る
皮脂の分泌は女性ホルモンが関与する
スキンケアで皮脂を気にする方が多いと思いますが、皮脂は本来肌を乾燥や雑菌から守る重要な役割を果たす分泌物です。そのため、適度な皮脂の分泌は、健康的な肌を維持するために重要です。
皮脂の主成分は、トリグリセリドと呼ばれる中性脂肪です。
皮脂の分泌は男女ともに性ホルモンの分泌と関連があり、女性の場合はプロゲステロンです。
そのため、更年期になると脂肌になったり、逆に乾燥肌になったりして肌の健康が乱れるのは、プロゲステロンと相関関係のあるエストロゲンの分泌が減少するからです。
マカのフィトエストロゲンを摂取して、分泌の減ったエストロゲンの量が正常化すると、プロゲステロンの分泌も正常化し、皮脂の分泌も改善します。
ビタミンB2で皮脂の分泌を正常化
皮脂の分泌は、ビタミンB2が関与します。ビタミンB2は肝臓で脂質の代謝※2に補酵素として作用し、脂質の燃焼や皮脂の分泌に必要な脂肪酸の生成を行います。
ビタミンB2が不足すると、皮脂の分泌が正常に行われなくなります。
マカはビタミンB2が豊富な食品で、乾燥マカ100gあたり76mg含有し、これは1日に必要な摂取基準の4,872％に相当する高含有量です。
※2 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質を持つ物質に変えること。
貧血を解消し肌に栄養を補給する
貧血ぎみの人ほど肌の健康状態が悪いのは、血液で十分な栄養素や成分が肌まで運ばれていないためです。貧血は、赤血球の主成分であるヘモグロビンの材料となる必須ミネラルの鉄が不足することで起こります。
鉄は、日本人の食生活で不足しがちな栄養素で、食事で摂取したとしても全体の20％程度しか吸収されません。
マカは鉄が非常に豊富で、乾燥マカ100gあたり25mg含有しています。
月経のある女性の場合、1日に10.5mgが必要なので、貧血気味の方が肌の健康を保つには最適な食品です。
肝機能を高め肌の材料を作る
ケラチンは肝臓で作られる
皮膚は他の組織と違い、外の環境から中の組織を守る役割があります。そのため、皮膚には他の細胞より硬い角質層があります。
角質層の主成分が、ケラチンです。
ケラチンは、硫黄を成分とした含硫アミノ酸のメチオニンやシステインがなければ生産できません。
マカは必須アミノ酸のメチオニンを含有しているので、ケラチンを作れます。
また、含硫アミノ酸の代謝は肝臓で行われています。
肝機能が衰えると、含硫アミノ酸が十分に行われなくなるので、皮膚を守るケラチンが十分に作れなくなります。
アンモニアによって肝機能が低下してしまう
肝臓は様々な役割を担うため、「人体の化学工場」と呼ばれています。肝臓の重要な役割の一つが、体内で発生する有害なアンモニアの処理です。
アンモニアは新陳代謝や食事の摂取などで、たんぱく質が分解されると発生します。
アンモニアは分子が非常に小さいため、簡単に細胞の中に入り込みます。
そして、神経細胞を麻痺させたり、細胞内でエネルギーを生産するミトコンドリアの活動を阻害したりします。
そのため、体内で発生したアンモニアは血液で肝臓に運ばれ、肝臓にある尿素回路で無害な尿素に代謝され、尿とともに排泄されます。
しかし、加齢やストレスなどで肝機能が衰えると、アンモニアの処理が間に合わなくなり、集められたアンモニアの毒素によって肝臓が侵され、更なる肝機能の低下を招きます。
アルギニンとアスパラギン酸がアンモニア解毒を助ける
アンモニアを処理する尿素回路を活性化するには、マカに豊富なアルギニンとアスパラギン酸を摂取するのが効果的です。アルギニンとアスパラギン酸は、尿素回路を機能させるために必要な成分です。
マカでアルギニンとアスパラギン酸を補給すると、アンモニアの処理が進み、肝機能が向上します。
肝機能が向上すると、ケラチンを作るメチオニンの代謝が十分に行え、肌の健康を保てます。
抗酸化物質で肌の老化を防ぐ
紫外線は活性酸素を作る
肌は、紫外線から皮膚の下にある器官を守る組織です。適度な紫外線は、肌に繁殖する雑菌を消毒し、カルシウムの吸収を高めるビタミンDの合成を促進する作用があります。
一方で、紫外線は体内にある酸素の電子を弾き飛ばし、活性酸素を生産してしまいます。
活性酸素は物質として不安定な存在で、他の物質と結合し物質としての安定化を図るため、普通の酸素に比べ化学反応が早い性質があります。
活性酸素は、遺伝子情報を保存するDNAや、その転写を行うRNAを破壊したり、脂質と結合し過酸化脂質に変質させたりと、体に様々な悪影響を与えます。
紫外線は色の濃いものに吸収される性質があるため、肌はメラノサイトでメラニン色素を作り、紫外線が体内に届かないように阻止します。
これが、シミの原因です。
また、活性酸素は保湿成分であるコラーゲンを減少させ、コラーゲン繊維を硬直化させるので、シワの原因にもなります。
SODで活性酸素を除去
活性酸素の害から体の組織を守るために、体内では様々な抗酸化物質が作用しています。その一つが、SOD（スーパーオキシドディスムターゼ）と呼ばれる酵素です。
SODは各細胞の中に存在し、活性酸素の外から細胞を守る役割を担います。
SODを体内で合成するには、必須ミネラルの亜鉛、鉄、銅、マンガンが必要です。
マカは、SODの原料となるこれらの必須ミネラルが豊富です。
マカを摂取すると、SODが素肌を活性酸素の害から守るので、シミやシワの少ない潤いある肌を実現できます。
まとめ
美肌を実現するには、ストレスや加齢などが原因で衰える体の機能を改善し、肌の組織を構成する栄養素を補う必要があります。マカは女性ホルモンのエストロゲンの代用となるフィトエストロゲンを含有し、肌の組織の原料となるアミノ酸や必須ミネラルが豊富です。
マカを摂取すると、肌のターンオーバーや皮脂の分泌が正常化し、保湿成分のコラーゲンや肌を守るケラチンの生産も十分に行えるようになります。
また、肝機能が衰えるとケラチンも皮脂も作れなくなるので、マカで肝機能を改善すると肌の健康を守れるようになります。
さらに、肌の天敵である紫外線も、マカの必須ミネラルを摂取することで体内で抗酸化物質が生産できるので、シミやシワを防げます。
マカは肌の健康を保つのに最適な食品なので、毎日摂取することで美肌を実現できます。
