マカは天然のバイアグラ（マカが天然のバイアグラと呼ばれるワケ）
マカは天然のバイアグラ
精力増進に効果があるマカは、ちまたでは「天然のバイアグラ」と呼ばれています。バイアグラは、医学の世界でED（勃起不全）の治療薬として用いられています。
果たして、マカはバイアグラほどのED改善に効果があるのでしょうか？
今回は、マカが「天然のバイアグラ」と呼ばれる理由についてお話します。
バイアグラとは
バイアグラは、もともと狭心症の治療薬として研究・開発が行われていた薬です。しかし、研究中に被験者の陰茎の勃起が確認されたため、EDの治療薬として販売されるようになりました。
基本的に血管を拡張する薬なので、ED以外にも慢性心不全、肺高血圧症などの治療薬として使用されます。
バイアグラは、日本では医師の処方箋が必要な処方箋医薬品です。
バイアグラで勃起する仕組
体内にある環状グアノシン一リン酸という成分は、血管の平滑筋を弛緩する作用があります。この環状グアノシン一リン酸は、5型ホスホジエステラーゼという酵素で分解されます。
バイアグラは、この5型ホスホジエステラーゼの作用を阻害する効果があります。
その結果、環状グアノシン一リン酸が血管の筋肉を緩め、さらに陰茎部にある一酸化窒素を発生する神経に作用して、海綿体にある毛細血管を拡張するので、陰茎に血液が流れ込み勃起します。
しかし、バイアグラは陰茎の血管を押し広げ、勃起させる作用があるだけです。
精子や精液を増やしたり、性欲を高めたりする効果はありません。
挿入する楽しさは味わえても、必ずしも射精の爽快感を味わえるわけではありません。
バイアグラの副作用
バイアグラは、血管を拡張させる薬です。バイアグラを服用すると、血管が広がることで血流が急によくなるため、一気に血圧が下がります。
そのため、人によっては血圧の低下から、めまいが生じます。
その後、血流が良くなると頭に血が普段よりも多く送られるため、頭痛や顔の火照りが起こる場合もあります。
さらに、血流が急によくなることで心臓にも負担がかかり、胸痛、動悸、頻脈などが生じる場合があります もともと狭心症対策に開発されていた薬なので、心臓に持病を持ち、ニトログリセリンなどの血管を広げる薬と併用すると血圧が急激に下がるため、ショックで心肺停止になる場合もあります。
EDの原因
EDは、陰茎の海綿体に張り巡らされた毛細血管に、血液が流れ込まないために起こります。つまりEDは、循環器系の病気です。
肥満や糖尿病などの成人病を患っている人ほど、EDになりやすい傾向があります。
血糖値が高かったり、血中コレステロールや中性脂肪が多いと、ドロドロの血液となり、毛細血管まで血液が流れなかったり、毛細血管に血栓ができたりします。
その結果、性欲が高まっても陰茎の海綿体に血液が十分に流れ込まず、EDになります。
マカでED対策
マカが「天然のバイアグラ」と呼ばれるのは、バイアグラと同じように陰茎の血管を拡張する栄養素が豊富に含まれているからです。また、マカはバイアグラのような命に関わるような副作用はありません。
さらに、勃起以外にも、性欲を高めたり、精子や精液の量も増やせたりするので、挿入の楽しさや、射精の爽快感も味わえます。
その鍵となる栄養素が、マカが豊富に含有する非必須アミノ酸のアルギニンです。
アルギニンで勃起力を改善
性欲が高まると、脳の真下にある脳下垂体から性腺刺激ホルモンが分泌されます。性腺刺激ホルモンが分泌されると、それが精巣に伝わり、男性ホルモンのテストステロンが分泌されます。
テストステロンが分泌されると、陰茎に伝わりアルギニンを代謝※1して一酸化窒素を生産します。
つまり、アルギニンがないと血管を拡張する一酸化窒素を生産できません。
一酸化窒素が放出されると、グアノシン一リン酸が体内で増加し、血管を弛緩させ、陰茎の海綿体に血液が流れ込み勃起します。
性的興奮が収まるか、射精が終わるかすると、5型ホスホジエステラーゼが多くなり、グアノシン一リン酸を分解するので血管の弛緩が収束し、血液が陰茎から体内に戻り勃起が終了します。
乾燥マカ100gあたり、アルギニンを610mg含有しています。
マカでアルギニンを摂取すると、血管を広げる一酸化窒素の発生量が増えるので、バイアグラと同じように陰茎に血液を送り込み、勃起力を回復します。
※1 代謝とは、ある物質を体内の化学反応で、別の性質を持つ物質に変えること。
ビタミンB2でドロドロの血液を改善
アルギニンで陰茎の血管を広げることができても、血液がドロドロの状態では毛細血管の末端まで血液が充満しません。血液がドロドロになるのは、肝機能で糖質や脂肪のエネルギー代謝がうまく機能せず、肝臓に脂肪が蓄積してしまうからです。
肝臓に脂肪が蓄積すると、ドロドロ血液の原因となるLDLコレステロールの分泌が増えます。
肝臓に蓄積した脂肪を燃焼させるには、ビタミンB群の作用が必要です。
マカはビタミンB群が豊富で、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンを含有しています。
ビタミンB1は主に糖質を、ビタミンB2は主に脂質を、ナイアシンは三大栄養素の糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝に、補酵素として関与します。
マカは、肝臓に蓄積した脂肪をエネルギー代謝するビタミンB2が豊富です。
乾燥マカ100gあたり、ビタミンB2を76mg含有し、これは成人男子が1日に必要な摂取基準の4,872％に相当します。
適度な運動を併用して、肝臓に溜まった余分な脂質をビタミンB2で燃焼させることで、LDLコレステロールの分泌が減少し、ドロドロの血液がサラサラになります。
血液がサラサラになると、陰茎の海綿体に血液が隅々まで流れ込むので、EDが改善します。
アルギニンで男性ホルモンの分泌を促す
陰茎の勃起を促すのは、男性ホルモンのテストステロンです。テストステロンは、性腺刺激ホルモンの分泌を受けて生産されます。
この性腺刺激ホルモンの分泌を促すのも、アルギニンです。
アルギニンは、遊離アミノ酸※2として成長ホルモンの分泌を促す作用があります。
成長ホルモンは、脳下垂体前葉から分泌されます。
アルギニンは、脳下垂体を刺激することで成長ホルモンの分泌を促すので、同じ脳下垂体の支配下にある性腺刺激ホルモンの分泌も活性化します。
アルギニンで性腺刺激ホルモンの分泌が増えることで、精巣で生産されるテストステロンの分泌も増え、血管を拡張させる一酸化窒素の生産量も増えます。
一酸化窒素の生産量が増えれば、それだけ勃起の耐久時間も長くなります。
※2 遊離アミノ酸は、他のアミノ酸と結合せず、単独で体内の機能に作用するアミノ酸のこと。
テストステロンを亜鉛で増やす
テストステロンは精巣で95％、副腎で5％が生産されます。テストステロンの合成には、精巣の細胞に多く存在する必須ミネラルの亜鉛の作用が必要です。
亜鉛は別名「セックスミネラル」と呼ばれるほど、性機能と関わりの深い栄養素です。
亜鉛は、たんぱく質の合成や細胞分裂を促進する作用があります。
亜鉛が不足すると、男性ホルモンのテストステロンや、精子や精液の生産も低下します。
マカは亜鉛が豊富な食品で、乾燥マカ100g中あたり、亜鉛は12mg存在し、これ成人男子が1日に必要な摂取基準の120％に相当します。
マカで亜鉛を摂取すると性機能が高まり、勃起力が向上し、精子や精液も増えます。
まとめ
マカが「天然のバイアグラ」と呼ばれるのは、バイアグラと同じように陰茎の血管を拡張する作用のあるアルギニンが豊富だからです。バイアグラは処方箋薬で即効性がありますが、陰茎を勃起させるだけで、性機能全体を改善するわけではありません。
また、体質によっては命に関わる副作用もあります・
一方、マカを摂取したからといって、バイアグラのようにすぐに勃起するわけではありません。
しかしながら、マカを毎日摂取し続けると、徐々に体質を改善することで、EDのみならず、精子や精液の増加など男性機能全体を改善できるため、バイアグラでは味わえない射精の爽快感も回復します。
しかも、バイアグラのような副作用がありません。
マカは体に優しくEDを回復させるために、最適な食品です。
